■ボリス
『遅くなってすみません、TVショーでのサウンド・ファイルです。それと、“Spin Doctors / Pocket Full of Kryptonite”を聞いて下さい、ドラムスのAaron Comessはジャラ・プライのドラム・セットを使っていますので』
何故、まずはRIMSの色を確認したのか? 自分でも笑えますね。美的センスの良いジェフが、シルバー・ギムレットに何色のRIMSを選択したのか妙に気になったんですよね(笑) そんな中でも、“ん?” これは! と、思うところがありました。見逃しませんよ! どこだと思います? 実は私には、長年疑問に思っていたジェフのスネアーの音があります。そうです、『TOTO _ Past To Present』の中の、"Love Has The Power"、"Animal"でのスネアーの音です。録音状況とか、その他諸々の事情があるにしても、私的にはどうも、あのスネアーは何か“解せない音”なのです。何を使っているのだろう? と思い続けていました。そこへ更に、「ジェフが最初に手にしたブラディ社製のスネアーは14”×5.5”のシーオーク・ブロックだったが」。 もしかすると? と思いましたが、確証はありませんし、いつ手にしていたのかも分かりません。こうなると、購入リストに加えて実際の音を確かめなければと、変な使命感(?)が湧いて来ました。
《よっさんの疑惑−その7》
RIMSは何色を装着していたのだろう?
《よっさんの疑惑−その8》
シーオーク・ブロックのスネアーはいつ手にしたのだろうか?
《よっさんの疑惑−その9》
ジェフはジャラ・プライのドラム・セットを、カスタマイズ無しのノーマルの状態で使用したのだろうか?
《よっさんの疑惑−その10》
現在、ジェフのドラム類は誰かが使ってるのだろうか? それとも、どこかに保管してあるのだろうか?
《よっさんの疑惑−その2の解明 10"×5.5"のスネアーってプライ・シェルなの?》
やはり、プライではなくブロックでしたね〜。おかしいと思ったんですよね!
《よっさんの疑惑−その7の解明 RIMSは何色を装着していたのだろう?》
オーソドックスにクロームメッキだったのか……。
12”×5.5”に関しては、他にはポール・ヤング、デヴィッド・ベノワなどでも聞けますよね。あっ、勿論ビデオ『TOTO _ LIVE 』で確認出来ますね。でも、ドラム・マガジン誌のインタビューによると、日本でのライブでは10”×5.5”になっているみたいですね。ドラム・マガジン誌誌に掲載されたドラム・セット全体の写真を見ると、確かに10”×5.5”のようです…。
もう一つ気が付いたのですが、ジェフがブラディ社に注文したスネアーの深さは、全て×5.5”となってますよね〜、面白い。
■よっさん
『本当に真剣に検討してます。あなたが言って下さる“一生もの”のドラム・セットだからこそ、慎重に、そして、そのドラム・セットを手に入れる為に、全ての条件(ドラムに対する疑問・予算・メンテナンス等)を全てクリアーするように努力しています。そこで、誠に申し訳ございませんが、もう少し質問に答え下さい。
1.ジェフはパール社製のセットでは一貫してレギュラー・サイズのタム・タムを使用していましたが、ブラディ社のセットでは深めのサイズですね。しかも13”インチのタムがセットされてません。これはジェフのリクエストだったのでしょうか?
2.私がジェフに会った時はタム・タムの空気抜きの穴を大きくしており、その位置も多少変えていると言っていましたが、ブラディ社のセットでは空気抜きの穴とか、エッジの角度とか、細かいカスタマイズはしていなかったのですか?
3.現在、ジェフが所有していたドラム・セットはどこにあるのですか?
4.ジェフのジャラ・プライのセットの仕様は、フィニッシャがシルバー・ギムレットのハイ・グロス仕上げで、サイズは、
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8" × 8"
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10" × 9"
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12" × 10" |
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14" × 12" |
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16" × 14"
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22" × 18"
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10" × 5.5"
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ジャラ・ブロック・スネアー |
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12" × 5.5"
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ジャラ・ブロック・スネアー |
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13" × 5.5"
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ジャラ・ソリッド・ウッド・スネアー |
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14" × 5.5"
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シーオーク・ブロック・スネアー |
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で、間違いありませんか? 他のスネアー等は使っていませんでしたか?
私が最終の答えを出すのは、4〜5月頃になると思います。何故なら、実際に買う事となれば8月5日、ジェフの命日までには欲しいからです。その時には、もう一度、出来るだけ安く買う為の金額を相談しますので、宜しくお願いします。
また、ジェフのことで何か分かったら教えて下さい。
■ボリス
『返事が送れてしまってすみません。NAMMショーに行って来ました。帰ってからも色々仕事があったもので。
あなたの質問は、全く面倒なものではありませんよ。これは本当に“一生もの”になる投資ですから、知りたい事を確かめたいのは当然です。ではあなたの疑問に出来るだけお答えしようと思います。
1.クリスは、奇数インチのドラムを信頼していないので、13”インチのタムは作らないのです。実際、ジェフは13”インチのタムをオーダーしたのですが、クリスはその代わりに8”インチのものを作りました。ジェフは8”インチのタムの音は好きではなかったのですが、ブラディ社の8”インチは彼のお気に入りの一つとなりました。深めの方がファッショナブルであり、クリスはいつものようにこのサイズで作りました。ジェフからのリクエストではありませんでしたが、気に入られていました。あなたの好きなサイズに出来ますよ。
2.ジェフが受け取ったスネアーやドラム・セットは、ブラディ社で普段使っているセットを使って作られたものでした。クリスはベアリング・エッジの角度を真っ直ぐの45度にした最初の人物です。それは、後にスタンダードになりました。エアー・ホールのサイズは10mmでした。が、現在は内径を12mmに変えました。その方が排気や音のバランスが良いからです。
3.彼が、このドラム・セットを手にしたのは、ソリッド・ウッド・スネアーと同じ1992年の1月のNAMMショーの後です。ただしスネアーだけは、それより前に受け取っていましたが。
私達の知る限りでは、彼のドラム・セット類は、まだノース・ハリウッドにあるドラム・ドクダーズ社のロス・ガーフィールド氏が持っていると思います。ソリッド・ウッド・スネアーは息子のクリストファーが持っているのではないでしょうか? この質問は、ジョー・ポーカロ氏に聞くのが一番です。
4.ジェフのドラム・セットはあなたが書いてくれたサイズと一致しています。しかし、フロア・タムは14”×14”と16”×16”です。
彼は、多分14”×5.5”だとは思うが、もう一つ別のプライ・スネアーも持っていたと思います。あなたが書いていたサイズのものは、確実にジェフが持っていて、頻繁に使用していたものです。もしも、シルバー・ギムレット仕上げで作りたいのなら、なるべく早くオーダーしてくれるとありがたいです。前にも申し上げたようにシルバー・ギムレットの化粧板は前もってオーダーしなければならないからです。製作は4週間以内に出来ます。この前のスネアーのように遅れることはありません。化粧板の出来上がるのが遅れたら話しは別ではありますが。これは、決してあなたをせかしているわけではありません。ただ、シルバー・ギムレットの化粧板を取り寄せるのが遅れないように、こちらの状況を理解して欲しいだけです』
中々、興味深いメールですよね? ジェフは8”インチのタムの音が嫌いだったんだ! 言われて見れば、私自身ジェフのセットの中で8”インチのタムを見かけたことはないですね(メロ・タムは別ですよ)。でも、それを押してなお、13”インチのオーダーを断ってまでも、しかも、レギュラー・サイズでなく深胴を手渡した。しかも理由がファッショナブルだったから! クリスの自分の意思を通した職人魂は、ある意味凄いね(微笑)
そして「ええぇ〜! ここに来て、まだフロア・タムのサイズが訂正?」、そして、そして、まだあるの? ジェフが使ったブラディ社製のスネアーは? こればっかりはしょうがないですよね、何しろ10年も前の事ですからね……。でも、いい加減に自分なりの終止形を考えないと大変な事になりそう、あ〜、恐!
《よっさんの疑惑−その11》
またまた存在の確認(?)がされた謎のスネアーの材質は?
《よっさんの疑惑−その3の解明 タム・タムのラインナップがいつもと違う》
ジェフは8”インチのタムの音が嫌いだった!
13”インチのタムはクリスの意向で作らなかった!
10”、12”のタムはブラディ社側でファッショナブルであるという理由で、深胴にした。
《よっさんの疑惑−その9の解明 カスタマイズ無しのノーマルの状態で使用したのだろうか?》
ごもっとも、カスタマイズするのだったらロス・ガーフィールドですよね?
《よっさんの疑惑−その10の解明 ジェフのドラム類は誰かが使ってるのだろうか?》
ハッキリとは分からないれけど、どこかに保管されてる可能性が高そう。
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