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(注8) Garden Lake Studio
 ベイシック・トラックの録音はクレジットがされているように、主にサンセット・サウンド(注6)ダヴリン・サウンド・スタジオ(注7)で行なわれ、オーバーダブ類は主にジェイの自宅にあるスタジオ(注8)で済ませたとのことです。当時の二人は普段のレコーディングでデヴィッドはサンセットを、ジェイはドーン・ブレイカーを頻繁に使っていたらしいのですが、ジェイもサンセット・サウンドは好きなスタジオということで、このレコーディングではそちらを使うことに決めたそうです。

 こちらの頁は、以前よりJW上で紹介しているサンセット・サウンド・スタジオです(注9)。このテキストを書いた時点ではまだこれがあのサンセット・サウンドという確証がなかったのですが、先日久々にインターネットで検索をしてみたところ、見事にこの頁が引っかかってくれました! というわけで、これでやっと私が見つけた場所が正しかったと証明出来たわけですね(笑)
(写真) Sounset Sound

 こちらは正門脇の写真ですが、ご覧のように窓類は全てコンクリートで埋め尽くされておりますね(右側に正門があります)。

 で、更にダヴリン・サウンド・スタジオですが、こちらも現在はホームページがこのように用意されているんですね〜 ちょい前までネットで検索しても何も引っかからなくて、どこにこのスタジオがあるのか全く分らずにえらく苦労したわけですが ... 今ならバッチリかぁ。今度ロサンゼルスに行く機会があったら実際の場所をチェックしてみたいですね。

(注6) Sounset Sound

(注7) Davlen Sound Studio
15445 Ventura Blvd.
Sherman Oaks, CA 91403-3005

(注8) Garden Lake Studio






(注9) LosAngeles to Z
Sunset Sound Studio

 デヴィッド・フォスター...
 「このアルバムを作る時、リハーサルは全然やらなかったんだ。僕たちは2人ともアレンジャーだから協力してリズム・チャートを書いて、TOTOのメンバーを呼んで、一気にトラックにかかったってワケさ。で、1日に1トラックか2トラックずつやって、2人ともそれに取り掛かれるように時間を取った。僕たちはお互いに別の仕事があったからね。ジェイがスタジオを持ってたから、2人とも時間が取れる時に一緒にやったんだ」。

 一方のジェイ・グレイドンは ...
 「ベイシック・トラックじゃ、ピアノ、べース、ドラムスだけをカットして、自分ではベイシック・トラックでギターは弾かなかったな。いつもミックス・ルームにいたからね。だから僕のギターは全部オーバーダブだよ。ただし、"Sweet Body" と "Leave Me Alone" の2曲はどうしてもベイシック・トラックにギターが必要だったから、この2曲ではスティーヴ・ルカサーにギターを弾いてもらった。それと"Nothin' You Can Do About It" ではレイ・パーカー Jr. がリズム・ギターを弾いてる。

 キーボード・ワークはすべてデヴィッド。ドラムスは殆んどがジェフ・ボーカロで、3曲はマイク・ベアードがドラムスをやった。べースはどれもデヴィッド・ハンゲイト。ジェリー・ヘイとデヴィッドが2曲でホーン・チャートを担当した。パーカッションは全くなし。エンジニアリングは全部僕がやった」。

 と、これがアルバムリリース直後に行われたインタビューでのジェイ・グレイドンのコメントなのですが、この "3曲はマイク・ベアードがドラムスをやった" の内訳をこの時にはっきりしておいてくれれば、この後のすったもんだの論争は避けられたのにぃ...。それにしても、この時点で3曲がベアードと明言しているわけですが、今回提示されたドラム論争が真実ならば、既にこの時点でジェイは大きな勘違いをしてるってことなんですか? それとも言い間違い? でもこのインタビューではデヴィッド・フォスターも同席してたわけで、もし間違っていたならその場でそれを訂正してると思うんですよね...。そう考えると、今回のインタビューでの発言はどうも納得が行かないですよね...。

(注8) 左からルカサー、ジェフ、グレイドン、ハンゲイト、フォスター。
 これは1980年にリリースされたアルバム『竹内まりあ/Miss M』(注26)の録音時のスナップ写真ですが、ほぼ同時期のサンセット・サウンド・スタジオということで紹介しておきます。顔を揃えているメンバーもほぼ同じです。きっとこんな感じの雰囲気でレコーディングが行われたことでしょう。外見的にはまだまだ若々しい風貌の皆さんが時代を感じさせてくれます。ちなみにジェフとスティーブ・ルカサーはレコーディングで一緒に参加した日はないはずです。

 お次はジェイ・グレイドンとデヴィッド・フォスターの使用楽器についてのコメントを紹介しておきます。まずはジェイ・グレイドンから、
 「アルバム全曲でギブソンのES-335を使ってる。あと、ヤマハSG-2000も所々で使った。凄く太い弦をローに張ってあって,チョップしても狂わない。あとはヘビー・ストリングスを張った "レス・ポール・ザ・ポール" を何曲かに使った。アンプはマーシャルの50か100を使ってる。
 このアルバムのギター・サウンドはだいたいいいサウンドだと思う、決してわざとっぽくはないはずだ。僕はエフェクトはほとんど使わないし、あんまり関心ないんだ。今回はボスのコーラスとフランジャーを使ったけど、これ以上はエフェクトを使わないつもりはないんだ」。とのことですが、多分スタジオ用の機材でハーモナイザーをうっすらと掛けてあの独特のサウンドを演出していると思われます。

 で、デヴィッド・フォスターは、
 「シンセサイザーはアープ2600を随分使ったよ。好きな楽器の1つなんだ。最近よく使われてるポリフォニック・インストゥルメンツに較べたら、大分古いし使いづらい面もあるよ。1度に1ノートだけだしね。それでも、僕に言わせれば最高のストリングス・サウンドが出せるんだ。それに見事なフルート・サウンドもね。あとはヤマハ CS-80を、スティーヴ・ポーカロがやってくれたプログラムで使ったよ。僕はプログラマーじゃないからね。他には、オーバーハイムの4ヴォイスと8ヴォイス、それとプロフェット5も使った」。

 ということらしいですが、私は鍵盤系の楽器についてはまるで知識がない困ったちゃんなので、それぞれの楽器でどういう音が出されたのかの想像が付きません。その辺りの想像が付く方がいらっしゃいましたら、ぜひ・ぜひ教えてもらいたいです。
(注26)竹内まりあ/
Miss M
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