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  Music: Bobby Kimball and Steve Lukather

 無国籍、エスニックな香りのするなんともTOTOらしい楽曲。この雰囲気って "You Are The Flower" しかりボビキンの持つ味なんでしょうかね。一方の歌詞の方は私には理解不可能で楽しめん。

 独特の曲感と合いまったルカサーのギター・フレーズと広野を闊歩するかのようなジェフのバス・ドラムが聞き手を暗闇へ引きずり込んでいく怖い曲なのだ。さてそのドラムですが、音色を聞いて、そのドラム・メーカーを言い当てるなんて事は私が一番不得意とするところなわけですが、思うに、このドラムの音色こそはヤマハなのではないでしょうか? 理由は簡単で、特に根拠といえるものはないんですが、いつものジェフの音と違うように聞こえるかなという安易な思い込みからです(爆)

 しかしあれだ、前曲のエンドからクロス・フェイドしてくるから、自分で作るオリジナル・ベストには選曲しづらいな。しかもエンディングも次曲にクロスフィエイドして行くしぃ。更にこのクロス・フェイドの仕方がなんだか気持ち悪〜い。急に右チャンネルに全部音を寄せてから次曲のイントロが左からフィエイド・インしてくるという...。ジェフは8ビートでプレイ。
Intro B
 シンセを効果音的に利用したIntro Aで始まるアルバム・タイトル・チューンは、ギターが絡んで主役に取って代わったあとで他の楽器が入ってくる、というアレンジになっていますが、ドラムはかなりオーソドックス。まずキメをシンバルで合わせたあと、バス・ドラムを効かせた重量感のあるパターンで入ってきます。ブレイク後のフィルは1拍半のフラムとバス・ドラムの組み合わせですが、スネアの1/4拍(16ビート1つ分)後にバス・ドラムを入れることで、ちょっとしたスリルを出しつつ、残りの3/4拍の間を作り出しています。

Aメロ部
 ハーフ・オープンのハイハットが8ビートでずっと入ります。フレーズ途中もシンバル程度で特にフィルを入れず、高音域でハイハットを響かせながら、シンセ・ベースによるリフのリズムとサウンドを重めのバス・ドラムでサポート。ここでは、ちょうど本来なら繋ぎにあたるところに低音域でピアノが入っているので、余分なフィルは入れていません(この箇所だけシンセ・ベースに取って代わるこのピアノがここのアレンジのポイントのひとつ)。最後のフィルも超シンプルですが、ここでも他の楽器の途切れに合わせ、しっかり「間」(静寂)を入れてます。Bメロでフレーズの合間にフラムを使うため、ここでは最後は単音のスネアのみでまとめています。

Bメロ部
 ここは、静かになる2小節と派手目な2小節による組み合わせが基本単位。まずシンバルを入れた後、Aメロ部でずっと響かせていたハイハットをややクローズ気味に控えて高音域に入る効果音的シンセの音を活かしたあとでフラムで締め、次の2小節では8ビートのリズムで中音域で入ってくる歪んだギターの単音カッティングを、スネアではなくロータムを使うことで更に重厚にしています。この箇所は、Aメロが割合各楽器とも低音域に集まっていて高音域にくるのがハイハット程度だったのに比べ、シンセなどが入ってきてますが、そのシンセの音質と被らないよう、チャイム(?)を最初の2小節に、タンバリンを後ろの2小節にそれぞれ入れているのも特徴。特に前半のチャイムは、2拍目半のところで入っていて、シンコペーションを強調する役割も果たしていますが、特にボーカルの入るタイミングに合う箇所でその効果を実感できます。この4小節の締めは毎回4拍目のフラム。とにかく区切りをしっかりつけて,曲調の変化を強調しています。

B'メロ部
 本来はBメロの延長部ですが、最後の「間」がかなり長いので分けてみました。キメの最後でシンバルを入れ、その音を最後まで止めずにしっかり響かせ、あとは何も入れずにボーカルの声と他の楽器の音を最後まで聞かせたあと、再びフラムで締めています。

間奏a & b
 基本的には8ビートのリズムしか入れていなかったのが、ここではライドで16分のリズムを加えて味付けしています。この箇所は、ギターのリフの途切れでほぼ同じ音域でシンセが絡みますが、ドラムはこのシンセを活かす構成になっています。まず最初にシンセが絡む1フレーズ目の最後は、しっかりシンセを聞かせるためにキメも短くなっていますが、そのキメ部もキメにスネアを合わせるのみ。2フレーズ目の最後は、逆にシンセとキメがシンクロになっていて、このリズムに合わせてスネアが入ります。3フレーズ目の最後は移行部ということもあって、16分音符の6連符で入る長めのシンセのフレーズが入りますが、それに呼応しつつ断ち切るような16ビードでのタムを使ったやや長めのフィルを入れています。後半はギター・ソロを活かすために逆に特に余分なフィルは入れず、割合控え目。最後は、ペダルによるハイハットを入れた後、イントロの締めと同じフィルで締め。

2番Aメロ
 シンセがやや高音域部に入ってくるため、ドラムは特に1番と変化をつけていません。Bメロへの移行部でのフィルは、今度は間を入れずにスネアを8ビートに合わせてタンタンタン! と入れてます。間を空けない、という僅かな違いのみで盛り上げを演出しています。

後奏
 ここでは間奏同様ライドを使用しています。あとはどちらかというとタイム・キープに徹する役割。フィルもスネアのパターンをちょっと変える程度で、あくまで8ビートのリズムで通しています。

 この曲は、この前2曲と違って、ジェフのプレイは「地味バージョン」。シンセが入る割合がかなり高いため、オカズはほぼシンセに任せて(というか、シンセを活かすためにオカズを控えて)シブいプレイに徹しています。とはいえ、パーカッションの使い方、バス・ドラムやスネアを入れる位置、ライドのダイナミクス等、細部で計算し尽くされた職人的なプレイを堪能できます。ジェフはともすると、TOTOでのプレイの方が、他のアーティストとのセッション時よりも控え目な印象を受けることがありますが、どうもアレンジを練り込んでいけばいくほど、プレイを抑えていく傾向があるように思います。実際、ジェフは自薦作品として、1975年前後のまだ比較的演奏に時間を取れている時期や、TOTO IVのように実際に相当時間を取ってレコーディングした作品を上げていますが、それもドラム・アレンジを練り込んだ満足感もかなり関係しているような気がします。この曲はこのアルバムの中では短めで派手さもあまり感じませんが、各パートともかなりアレンジが凝っていて、相当作り込んである感じがします。だからこそアルバム・タイトルにもなったのではないかと思います。
Intro A(4) -
Intro B(6) -
Aメロ(16) -
Bメロ(8) -
B'メロ(4) -
間奏a(6) -
間奏b(guitar solo(6)) -
A'メロ(16) -
Bメロ(8) -
B'メロ(4) -
後奏(6x4 fade out)
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