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  Music: David Paich and Bobby Kimball

 "黄金の銃をたずさえた天の使い"...はっ? 一体何のことやら。アホな私には何を歌いたいのか分かりません(^_^; スティーブ・ルカサーの刻むイントロが超〜決まってます。ジェフは8ビートでプレイ。
 まずこの曲(アルバム)を聞いてパッと思い浮かぶのが "ドラムが良い音でなってるわ〜" です。タム類の鳴りがみずみずしくって、ミキシングの効力なのでしょうか、奥行きの深さが強く感じられます。振り幅が広いって言葉で表現してもいいのかな? 下方に向かう深さと手前と奥と言ったらイイのかしら。そしてそれらと対象的なのがバス・ドラムの曇ったような響き。これがこのアルバムでのジェフの印象です。ちょっとバランスが悪いような気もしますが、そこも含めて私の好きなところ。
 加えてジェフのプレイは、若さがあるというか、勢いがあるというか...コレもどう書いたら私の感じていることを伝えられるのか悩むのですが、最後の青さが残っていた時期なのかな? 結局この後のジェフとTOTOはどんどん成熟度路線をつき進んで行くことになり、私にはよい意味での裏切られた〜感が薄まっていくんですね。勿論『TOTO IV 〜 聖なる剣』を聞いたときは今ならさしずめ "名作の予感、キター" ってな感じで、私も小踊りしたんですが。しかし今思い起こすとその評価程に私自身は『TOTO IV 〜 聖なる剣』は聞き込まなかったなぁ〜と。捨て曲無しのTOTOエキセンスがどっぷりと押し込められた名アルバムなわけですが、何故かのめり込めなかった。この傾向は続く『Isolation』、『Fahrenheit』...と、時と共に深まって行くのですが。え〜と、この話をすると切りがないので横に置いておくことにしますが、良い意味でのTOTOの持つイモ臭さ、青臭さと、私自身の青春真っ盛り感がちょうど噛み合ったことで、この『ターン・バック』を必要以上に私へ名作感アピールをしているのかもしれませんね。ゴメン、こんな説明しかできなくって (^_^;
 で、この曲でのジェフのプレイだぞぉ..."オープン、軽やか、勢い" を演出してくれてますよね。私的な聞きどころですが、ジェフとしては珍しく前ノリ感があるプレイをしているところかな。それとやっぱりハイハットの粒立ちの良さは何度聞いても飽きが来ません。それに合わせるかのようなルカサーの非常に丁寧なギター・ワークにも感激しちゃいます。特にバッキングでのカッチリ感が大好きです。ギター・ソロでは "Willson Brothers / Shadow"(注1) でみせたようなオクターブ奏法を披露! メチャ格好よい。
 私は個人的にこのアルバムではギターがすごく前面に出ているという印象を持っていたのですが、よく聞くとそれと同じ位に生のピアノも全面に出てるんですね。





(注1) Wilson Brothers / Shadow
 アルバム『Wilson Brothers / Another Night』に収録。多分JWでは永遠に語られることはないアルバムだと思いますが、最高のスティーブ・ルカサー節が堪能できる名作だと思います。脂の乗り切ったルカサーたんの超絶ギターを堪能することができます。

 今回、JWの管理人さんと『ターン・バック』の解説を担当することになりましたHarrietです。ジェフ歴:20年くらい、ドラム歴:5時間(爆)、ゴースト聞き取り歴:1年と2ヶ月くらい(!)、趣味:キーボード、編曲(勿論アマチュア)の私が無謀にもこのような大役を仰せつかることに(爆) 大丈夫なんだろうかと、心配しつつ...ただし、ジェフの奏でる音楽を愛することにはちょっぴりですけど自信があります! ンな私なので、多少の間違いは大目に見つつ(!) お楽しみいただければ幸いです。それではいきます!

Intro A:
 このアルバムのオープニング曲なので、イントロのインパクトが非常に大切になってきます。ギターのみでの中音域でのイントロが4小節おわったところで、次のアタマで低音タムで「爆弾」を一発入れてインパクトをつけたあとは、ジェフ特有の「間」を活かした迫力あるフィル。Intro(2)から入るピアノのバッキングが中音域よりやや高めの音域を取っているため、概ねロータム中心でフィルを構成し、更にIntro(2)に入る直前のエレピのグリッサンドが際立つよう、フィルの最後を4拍目でスネアを入れてきっちり区切りをつけています。

Intro B:
 この曲の基本である「ピアノのバッキングとギターとベース (一部ユニゾン) によるリフ」というサウンドの特徴が出揃う箇所。音域としては低〜中音域あたりでまとめられているため、高音域を唯一担うハイハットはハーフ・オープン気味にしっかり8ビートで刻み、更にその音域補佐にタンバリンを、バックビートの箇所にアクセントを入れつつ合わせてます。クレジットを見る限り、タンバリンもジェフ ... ですよね。バス・ドラムは基本的にはリフのリズムと合わせてリフをサポートしつつ、偶数小節目の最初では敢えて2連で打ってノリをプッシュ。フィル部ではペダルでタイムキープするハットの音も聞こえてきます。なお、この箇所は基本アレンジがAメロと似ているため、最後の小節は4拍目できっちりとサウンドを締め、なだれ込み感を断ち切ってから、ボーカル・パートが入るよう演出を施しています。

A、A'メロ部
 バックが少し大人しくなり、高音域にボーカルが入ってくるので、ハイハットはしっかり1・2・3・4拍目にアクセントをいれて、あとの音は控えて、音域バランスを崩すことなくダイナミクスさを演出。タンバリンはIntro(2)と同様にバックビートの補佐。8ビートのグルーヴが好きなジェフらしく、最初の方ではフィルは8ビートのリズムを崩さず、ひたすらノリをプッシュ。代わりに、フィル直前のハイハットをちょっと長めに響かせることだけで鮮やかさを出しています。Bメロへの繋ぎ部では殆ど何もせずに流してノリの途切れを避けています。

Bメロ部
 コーラスのおっかけっこも入ってくるこの箇所では、ハイハットをクローズしてタイトな音にする一方で4拍目でオープンを1拍フルに響かせて変化をつけ、更にタンバリンもこれに合わせています。最後のフィルも8ビートそのままのノリで、タンバリンも最後8ビートで入れてます。シンバルをブレイクに合わせてしっかり響かせた後、ここでも4拍目できっちりスネアで締めています。

小間奏部
 ここではハイハットは2小節単位で最後にオープンを入れてます。このハットのパターンはこのまま2番のAメロに引き継がれます。再びAメロに移る直前にスネアの速い連打を入れてます。これまで総てフィルは8分音符で構成したものだったので、短いフィルながらかなりのインパクトあり (カッコいい!) 。

2番A、A'メロ部
 スネアの4拍目ウラ部でのゴースト系2連打 (3かな?) が聞こえてくるようになります。これを活かすために、ハイハットはちょっと抑え気味にし、2小節に1度8ビートのウラでオープンで響かせる程度。繋ぎはここでも8ビートですが、だんだん派手にはなってきてます (笑)

2番Bメロ部
 次のCメロでブレイクが入るため、この箇所の終わりの方は、やや派手目に広い音域でタムで流してインパクトをつけながら、あとはシンバルの余韻のみで次につなげています。

Cメロ部
 キメ部ではタムの連打。サビにふさわしく、最後のフィルでは16分での連打を使っていますが、なだれ込み感を出さないために、小節の最後まで打たずにきっちり止めてます。16分のこの箇所だけハイハットをペダルで入れてタイム・サポート。ブレイク時はギターのうねりを邪魔しないようにしっかり休んでからスネア。

小間奏
 ここも、次の繋ぎと世界を変えるため、きっちりとスネアで4拍目にフラムを入れて締めています。

間奏への繋ぎ
 エレピ・ソロ部は他の楽器はブレイクします。ギター・ソロへの繋ぎは、低音タムで、これまたあくまで8分にこだわって連打。派手になり過ぎないように、あくまで「ギター・ソロへの繋ぎ」にしながらも、徐々にクレッシェンドしてノリをしっかりプッシュ。

間奏
 ギター・ソロとモチーフのバッキング・ピアノを活かすスタイル。ライドで高音域から逃げつつリズムに変化をつけて、高音域が比較的中音域で動くギター・ソロの盛り上がりに一役買っています。間奏最後は16分での連打という爆弾でインパクト。いよいよ曲の最も盛り上がる箇所に来ると予告をしています。
Bメロ部

 Cメロ部との繋ぎでは、最後は1小節フルにシンバルのみを響かせて「間」を入れることで、次に来るブレイクがより際立つようにしています。
C'メロ部

 最初のブレイクはシンバルとバス・ドラムのみでシンプル。途中はタムが8分で絡みます。ここはシンセやコーラスが結構高音域を占めるので、高音のタムは使っていません。最後のフィルはしっかりとブレイクの「間」を作った後、ここでもきっちりでスネアで締めてます。

Ending:
 ラストは再びハイハットがハーフ・オープン。ギター・ソロが絡んでくる2周り目からは、再びギター・ソロが入ってくるのを受け、リズミカルなライドに切り替わります。はっきりタムを打ってたり、ドラッグみたいなので入れてたりとバリエーションには富んでますが、ギターとエレピによるリフの途切れる箇所にこれを入れることで、イントロよりも軽快さと厚みを出すという、ともすると相反する効果を同時に出してます。
Intro A (8) --
Intro B (8) --
Aメロ (8) --
A'メロ (8) --
Bメロ(8) --
[小間奏 (一部ボーカル入) ](8) --
Aメロ(8) --
A'メロ (8) --
Bメロ (8) --
Cメロ (サビ:10) --
(小間奏)(4) -- (間奏への繋ぎ)(4) --
[間奏:ギター・ソロ](16) --
Bメロ (8) --
Cメロ (8) --
Dメロ [Ending(fade out)]
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