管理人さんとの書簡から…模索する日々


 う〜ん、さてさて、私自身、殆がパイステ畑で育っているので、ジルジャンも語られるT氏はシンバルにかなり詳しい方だなぁ、と思ったのが最初の印象です。でも、以前の私のテキストでも書いていると思いますが、私も、『教則ビデオ』(特にクラッシュ)辺りから『ライブ・イン・パリス』(特にライド)のシンバルに興味がありましたので、
「少し時間いただいて、当時のカタログを捜索したり、実際に私が所有してる13" −15" のハットを14" のスネアと対比実験したりしてみます」と、お答えしました。

 『「プロジェクト、ターン・バック」発進しました』に関しては、今までに私の見聞きした情報を鑑みての、ザックリとした当時の印象ですが、「スタジオ機材は、全く見当がつかない」っていうのが本音ですね。この辺りは、以前に私が書いたテキストの中に幾つもヒントはあるかと思います。私も、『教則ビデオ』、『ライブ・イン・パリス』、『ライブ・アット・モントルー』辺りが好みなので、T氏のおっしゃることは非常に共感できます。

 で、もう一つのお題のシンバルです。『教則ビデオ』のライド&ハイハットは市販品のブルーロゴのフォーミュラ 602と確認出来ます。ミディアムかへヴィーかまではよく分かりません。
 問題は、クラッシュなんですよね! ロゴはパイステと小さな黒字しか印刷されてないので、その頃のラインナップものじゃないかも… それと、『ライブ・イン・パリス』時のライドの表面が、後に発売されるサウンド・フォーミュラに似てるんですよね。なので、何事もなくジェフが元気であればパイステからジェフ・ポーカロ・モデル発売なんてあったのかなぁ? なんて、なんとなく悔しさを覚えたと記憶してます。
■口スター・リックス・スーパー・テニクカル・アプローチ ジェフ・ポーカロ
ジェフが残した唯一の『教則ビデオ』。ド頭から、叩き出されるスーパー・グルーヴに脱帽。ジェフ自身がトレードマークのリズムを丁寧に解説してくれる。ファンならずとも必見。

 シンバルのラインナップは、日本には売れそうなシリーズやインチに絞って輸入してる様でしたので、特に固さやインチは日本のカタログからは判別できないかと思います。勿論、ジェフ位になると、一応はライブでは市販品を使うことをモットーにしていたとしても、スタジオでは…当然ライブはエンドース契約があったのでパイステに間違いはないと思われますが、13" のハットとは違うかなぁ? ジェフは「リストが強かった!」と言われていることでもあり、これを言ってしまっては身も蓋もありませんが、出音については、楽器はあまり関係なかったんじゃないかなぁ? と、私は思います。

■口ジェフ・ポーカロ"ドラム・ブラザー" ジェフの死後、1996年に出版されたムック本。丸ごと1冊、ジェフ・ポーカロ特集。
 改めて、当時の持ち合わせのあるパイステのカタログと価格表を引っ張り出して眺めてみました。すると、当時新製品が発売されたこともあったし、確か、『ドラム・ブラザー』誌でもライン・シグネチャー・シリーズみたいに書かれていてたのかなぁ? てっきり、ザ・パイステ・ラインと思い込んでましたが、今、冷静にじっくり見てみると、サウンド・フォーミュラでもなく、サウンド・クリエーション・シリーズの様に感じます。もう少し、掘り下げてみます!

「管理人@ジェフ's Worldです。現時点で、よっさんの推察としては、サウンド・フォーミュラの13" ということですか?」

「要は、『ライブ・イン・パリス』のハイハットが13" であるかどうか? それと、サウンド・フォーミュラらしきロゴの説明ですよね? 一つ、サウンド・フォーミュラらしきロゴについて、写真を添付しときますね! サウンド・フォーミュラとサウンド・クリエーションは、真によく似てるロゴってことです。

 仮にサウンド・クリエーションに特定されたとしても、入手はなかなか難しい気がします。というのも、当時としては、かなり高額(巻末に1980年のPAISTE価格表を添付)だし、ラインナップも、いまいち音を理解しづらい? 想像しづらい? 感じ。結果、枚数もあまり出てない気がします。中古市場で見かけたことも、あまり記憶にないです…
 私は、1度だけ、ショート・クラッシュだったかな? 手にして軽く叩いたことあります。倍音が制御? 整理? されてる独特の透明感があるシンバルって感じでした。

 ハイハットはサイズ的には14" ではと思うんですよねぇ…それと、ライドは一時、凄く意識して見てたので、今回、改めてカタログ見てて、『あれ?サウンド・クリエーションに似てたなぁ!』と、感じた次第で…
 でも、映像の確認が出来てません。ハイハットは、今まで、ほぼノーマークだったので、是非、これを機会に、意識して映像を見てみたいと思ってます。ハイハット、カップ付近が確認できれば良いんですが。

■口手書きのイラスト、ドラムとシンバルのセッティング 当時のパール担当者の手による手書きのセッティング図。サイズ等、仔細に書き込まれている貴重な資料。
 それと、この度のメール見てて気付いたんですが、『ターンバック』〜『TOTO IV 〜聖なる剣』辺りのシンバル・セッティング。’82年来日時、ドラムはパールになってますが、シンバル群はヤマハ(" グッドバイ・エリノア" のプロモ)の時の名残がありますよねっ。ドラマガ創刊号に、当時のパール担当者(?)による手書きのイラスト、ドラムとシンバルのセッティングが書かれてますが、あのサイズとかは、多分、間違いないかと思います。

 映像からの判別できること…と言っても中々、難しいですねぇ。インチ数は、映る角度によっては13" に見える気もしますが、14" に見えることもあるし…撮影してるテレビ・カメラの特性とかも関係してるのかなぁ?
そして問題のロゴですが、正直『良く見つけられたなぁ!』と感心しました。ハッキリとは確認ができませんが、何かのロゴがあるように見える時も、確かにありました。
 でも、カップ付近にハンマー打痕がないのでサウンド・クリエーションじゃないようですねぇ。シンバルの色からしたら、サウンド・フォーミュラでもない気がします。色というかシンバルの肌感!?(笑)からしたら、ザ・パイステ・ラインでもないし2002でもない。私のイメージ的には、黒字のフォーミュラ602か黒字の2002に思えますが…

「管理人@ジェフ's Worldです。モデル型もさることながら、大きさも判別が難しいとは、角度によるものですか?」

「疑惑のハイハットのインチ・サイズ!?ですが、何となくですが、ジェフの右手側(フロア側から)からのアングルだと13" に見える様に感じます。その他の、上方からや、左手側(左肩上方)でのアングルでは14" かと…なので、全般的な印象としては、やはり、14" が妥当な感じもしてます。
 サウンド的に考えても、14" のスネア(他にも、ドラム・キット自体のサイズ、シンバル等々のサイズ、トータルなドラム・サウンド)ならば、ゴーストとかの関係上、やはり、14" のハットのサウンドの方がしっくりくるような気もします。
 最終的には、ライドとハイハット、ひょっとしたらプロトタイプだったのかなぁ? と思えますが・・・???

 やはり、’90年前後は、ジェフにとっても楽器たちにとっても、大きな転換期だったような気がしてなりません。なので、本当の答えは導き出せないかなぁ…

 とまあ、出るは・出るは、溢れ出るジェフ愛! と、こんな風に何回か管理人さんとメールのやり取りをしたところで、

「管理人@ジェフ's Worldです。いっそのこと、新しい記事にして公開しますか?」
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