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Los Angeles to Z
column15 _ Mike's Voice
こんにちは。
ジェフのお墓参りの様子をレポート風に書いてみました。あれもこれも書きたかったのですが、とりあえず短かめにということで(エッこれで? ^o^)

 9月10日、マスコミ等では1年前のテロ事件関連のニュースばかりの中、ビクビクしながらも成田空港からロサンゼルス(以下LA)へ出発。無事にLAX(ロサンゼルス国際空港)に着陸するまでは心の動揺は隠しきれずに

『このままハイジャックされたらどうしよう!』

『エーイ! 死ぬ時はあっと言う間さ』

などと思いながらも気持ちはLAへ。しかし、愛煙家の友人と私の二人には地獄のような機中の10時間だった。
 結局、何事もなかったようにLAXに無事着陸。時差の関係で時間は9月10日の午前11時5分に逆戻り。私はこれでアメリカの大地を踏むのは6度目だが、係りの人に気に入られるのかは分からないが、何故かいつも入国審査では笑いが起きる。今回も入国審査の前にスタッフの人が申告書に正しく記入されているか事前にチェックしてくれたのまではいいが、私の審査の時になってそのスタッフが審査官の所にやって来て
「この列、あとは殆ど日本人だからOKだよ。でも殆ど英語喋れないから、これはOKじゃないぜ」と、審査の人は
「お前は日本語ベラベラ喋れるから忍者じゃないのか?」と私の頭の上で冗談を言い合っている。つられて私も笑い3人でゲラゲラと笑ってしまった。

 やはりアレだけのテロ事件から1年...入国は思いのほか厳しかった(なんと成田空港での機内に入る直前の検査では靴下まで脱がされている人もいた!)。その後もスーツケースを開けさせられてる人がいたりしたが私達は何事もされずにスンナリ入国(日本から持参したお守りが効いたか ^o^)。そしてやっとLAの大地を踏んだのだ。『ばんざーい!!』と友人と握手を固くかわし,10時間後の一服。見れば周囲は、日本人も外国人も一服集団だった。 ここは喫煙大国か....あ〜煙草が美味しい!

 さて、私達はLAでの必需品【車】がないので、ジェフのお墓参りに備えて、午後3時に現地のツアー会社に頼んでセダンをチャーターしておいた。場所などは事前にメール等で連絡してあり完璧だ。しかし,3時迄にホテルに到着しなければならないというのに、右も左も分からない私達は旅費をなるべく削るためにホテルまで地下鉄で行こうと決めたのである ^o^)
 『エーイ! 目が見え,耳が聞こえ,口がきけりゃどうにかなる!!』と開き直った私達。夜ならばこんな事は考えないのだが、到着が昼間だという事もあり一駅までのシャトル・バスに乗った。このシャトルはAviation駅まで無料である。ケチな私達がこれを逃すはずもなくしっかり使用した。10分程でAviation駅に到着。ここからG線でImperial駅まで行きB線に乗り換え7th Street St.まで行く。7th Street St.までの車窓はお世辞にも良くない。荒れ放題の廃墟となった建物、見るからに低所得者が住んでいるような家並み、落書き、ジャンク・ヤード。いわゆるここがセントラル地区で、これがダウンタウンまで延々と続くのだ。これが高くて青い空の爽やかなLAのもう一つの顔である。降りて行く人も黒人が多く、何故だかみんなギャングに見えるから不思議だ。でもホームで電車の方向が分からず声を掛けると皆んな親切に教えてくれた。『偏見の目で見てごめんなさい』と心の中で謝る。友人はガイドブックで見るLAしか知らずに落ち込んでいたが、
「これもLAの顔なんだよ」と私は自分自身にもそう言い聞かせるように言った。7th Street St.へ到着後はR線に乗り換え予約したホテルのあるHollywoodへ。

 予定より10分送れてホテルへ到着。運転手の方が既に待っていてくれた。親切にも事前にジェフのお墓の位置を調べに行ってくれたらしい。フリーウェイのユニバーサル・スタジオの看板を横目にいざForest Lawnへ.....山の上へ行くんだという印象。ドライバーの人曰く「ここはHollywoodではない」そうだ。バーバンクの方だと...。『で、それってどっちだよ?』と思ったが時差ボケで質問する気にもなれず。いざ到着! 見るとここはゴルフ場?と思ってしまったのは日本のお墓と違い墓石が立っていないからである。あ〜そうか! アメリカのお墓は寝かしてあるんだということに気が付く。このサイトにあった通りにリンカーン像が立っていた。そして大きな木もジェフのお墓を守るかのように覆い茂っていた。

 運転手さんは2回目という事で迷わず私達をジェフの眠っている場所へ案内してくれる。
「ここですよ」と言われる前に『ここ』だと分かった。
『JEFFREY THOMAS PORCARO』と書いてある墓石を間近に見て思わず
「やっと会えたね,遅くなってゴメン」の言葉が出た。
ジェフはそんな私に答えるかのようにLAの爽やかな風と暖かい日の光を与えてくれたような気がした。ドライ・フラワーと化した青い花が置いてあった。多分,この乾燥したLAのことだ、1週間位前に誰かが来たのであろう。そうだ! 私ったら花を忘れてしまった! し...しまったぁ!! それをバタバタしていた事と時差ボケのせいにし、代わりに自分の煙草に火をつけジェフに吸ってもらった。『マイルドセブンだよ、ジェフ』気に入って貰えるかなぁ?

 秋を物語る葉っぱが散乱していたので手で退かし綺麗にしてあげた。普段はお喋りな私が何故だか黙々とジェフのお墓の掃除を始めた。つられて友人も掃除を始める。どうしたわけか嬉しかった。
胸の中では"AFRICA"を歌っていた。そしてこの時に改めてジェフの死を受け入れられた。10年もかかってしまった...がだ。

 これでジェフのお墓参りは一応終るのだが,何と10年前に世話になったジェリーというハーレー乗りおじさんに会うことも出来た。どこを探しても見つからなく諦めかけてた時に、タクシーの中からハーレーがダァーッと並んでいるのが見えたのだ。が、夜だったためにたむろしてるゴツイおじさん達の顔がハッキリ分からず。ダメもとで1度ホテルに帰り友人を残して1人でそのおやじ達のところへ行き聞いてみる...いました! 顔見た瞬間それまでの緊張感とかが全て抜けてしまい、ジェリーおじさんにしばらく抱きついて泣いてしまいました(^^ゞ 今考えると夜遅くに1人で行くなんて無謀だな〜 ハハハ。ジェリーも私があんまり泣くもんでグッスンと来てました。

 次の日、ジェリーのハーレーでグリフィス・パークへ連れて行ってもらうことに。その時、再びForest Lawnの前を通ったのである。ジェリーおじさんに
「この間ここに来たんだよ!」と叫んだら
「何しに?」との返答...。
運転中だったので心の中で『墓参りに決まってんだろ!』と叫んだのだが、単に英語で説明するのが面倒臭かったからである。ハーレーでぶっ飛ばしながら『ジェフ...バイバイ』と私は別れを告げた。

 最後にこのジェフとの再会の為に色々アドバイスして下さった管理人様に深くお礼を申し上げます。色々相談に乗ってくれてありがとうございました。管理人様から頂いたお守りは見事な効き目でした。そして,文句一つ言わずに付き合ってくれたジュン、ありがとね。今はまだLAの爽やかな風が私の体中の毛穴から抜けていなくてホームシックにかかってます。

 あ〜もっと感情的に書きたかったんですけど、今思い出しても涙が出て来そうで...ウイック;では下手くそな長文を読んでくれてありがとうございました。ミケ★でした。

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