Session Works
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Lisa Dal Bello
Lisa Dal Bello

Produced : by David Foster
Label : MCA RECORDS INC.
Release : 1977
CD: UICY-3059

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1. Look At Me (Millions Of People) (Lisa Dal Bello)
Drums And Percussion: Jeffrey Porcaro
Guitars: Jay Graydon, Eddie Pafterson, Joy Lewis
Bass: Mike Porcaro
Piano: David Foster
Guitar Solo: Jay Lewis
Background Vocals: Lisa, Brian Russell, Bill Champlin, Roy Galloway

2. (Don'T Want To) Stand In Your Way (Lisa Dal Bello/Roy Kenner)
Drums And Percussion: Jeffrey Porcaro
Guitars: Jay Graydon, Eddie Patterson
Bass: Mike Porcaro
Fender Rhodes: David Foster
Oberheim Synthesizers: Richard Baker, Charles Mims
Background Vocals: Carmen Twillie, Netty Gloud, Bill Champlin

3. My Mind'S Made Up (Lisa Dal Beloidavid Foster)
Drums: Jeffrey Porcaro
Guitars: Steve Lukather, Jay Graydon
Bass Mike Porcaro
Fender Rhodes: David Foster
Background Vocals: Jay Gruska, Michele Gruska, Steve Lukather, Lisa

4. Snow White (Lisa Dal Bello)
Drums: Jeftrey Porcaro
Guitars: Jay Graydon, Eddie Patterson
Bass: Mike Porcaro
Piano: David Foster
Background Vocals: Lisa

5. Touch Me (Lisa Dal Bello)
Drums: Jeffrey Porcaro
Guitar: Jay Graydon
Bass: Mike Porcaro
Piano: David Foster
Strings Arranged By: Lisa Dal Bello
Violin Solo: Israe Baker

6. Talk It Over (Even Though My Baby'S Cold) (Lisa Dal Bello)
Drums And Percussion: Jeffrey Porcaro
Guitars: Steve Lukather, Jay Graydon
Bass: Mike Porcaro
Piano: David Foster
Bass Moog Synthesizer: David Paich
Background Vocals: Michele Gruska, Lisa
Devil's Vocal: Brian Russell

7. Stay With Me (Lisa Dal Bello)
Drums And Percussion: Jeffrey Porcaro
Guitars: Jay Graydon, Eddie Patterson
Bass: Mike Porcaro
Fender Rhodes: David Foster
Sax Solo: Tom Scott
Background Vocals: Patrice Rushen, Michaele Gruska, Lisa

8. Day Dream (Lisa Dal Bello, David Foster)
Drums: Jeffrey Porcaro
Guitars: Steve Lukather, Larry Carlton
Bass: "Pops" Popwell
Piano: David Foster
Bass Moog Synthesizer: Richard Baker
Percussion: Phillip Bailey
Background Vocais: Lisa, Steve Lukather

9. Milk & Honey (Lisa Dal Bello/David Foster)
Drums: Jeffrey Porcaro
Guitars: Jay Graydon, Eddie Patterson
Bass: Mike Porcaro
Claviney: David Foster
Background Vocais: Carmen Twillie, Netty Gloud, Bill Champlin, Lisa

10. Everything Money Can Buy (Lisa Dal Bello)
Drums: Nigel Olson
Acoustic Guitars: Steve Lukather
Bass: David Hungate
Moog Synthesizer: Richard Baker
Piano: David Foster
Strings Arranged By Lisa Dal Bello
Background Vocais: Brian Russell, Bill Champlin, Roy Galloway

All Vocal Arranged By Lisa Dal Bello

BASIC TRACKS: Produced & Arranged by: David Foster
Engineered by: Jay Lewis, Matt Hyde, Keith Olsen
Recorded at: United Western Recorders, Producers' Workshop, Sound City OVERDUBS STRING HORNS & VOCALS:
2nd Engineer: Linda Tyler Recorded at: Sound Labs, Eastern Sound (Toronto, Canada), A & M Recording Studio RHYTHM ARRANGEMENTS BY: DAVID FOSTER MIXED BY JAY LEWIS

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Jeff's World

jeffs-world@pos.to

2001.03.04


 TOTOフリークスにとってリサ・ダルベロといえば真っ先に思い浮かぶのが"Miss Sun"でしょう。この曲はTOTO結成20周年を記念してリリースされた『TOTOXX』に収録される形で初めて世に発表されたされたわけですが。勿論その曲自体の存在はTOTOのメンバーが時には口にしたり、ボズ・スキャッグスが自らのアルバムでカバーしたりと既に公にはなっていたわけですが。しかしこのTOTO版を聞いてしまうと、やはり本命はTOTOによる演奏だと思わざるを得ないでしょう。その仕上がりぶりを聞いてしまうとボズ・スキャッグス版がかすれてしまうというのが一致した意見ではないでしょうか? そして、その両テイクで圧倒的なパフォーマンスを示していたのがこのリサ・ダルベロなのであります。私は"Miss Sun"を聞きながらリサ・ダルベロなる歌い手はどんな人物なんだろうかと、いろいろ思いめぐらしていたのですが、彼女の歌声からしてアレサ・フランクリンとかチャカ・カーンとか......。そういう感じの人を考えていたわけですが、ジャケットを見てぎょっとしました。何とまぁ彼女はティーン・エイジャーだったのですね。もっと大御所風の人をイメージしていました。それだけリサ・ダルベロの歌唱力が素晴らしく感じられたわけです。彼女とTOTOとの繋がりについては『Historical View』を参考にしていただくとして、このアルバムが録音された1977年といえば、ご存知の通りジェフ達にとってはTOTOの結成目前といった状況にあったわけです。そしてこのアルバムで彼女をバックアップしているのは多くの人たちがその後TOTOに参加することになるわけで。そしてここでベースをプレイしているのが、(10) Everything Money Can Buyをデヴィッド・ハンゲイトがプレイしているのを除き、残りは全てマイク・ポーカロとなっております。この辺がTOTO神話を研究する上でも興味が沸く点でありまして、何故デビュー当初にマイク・ポーカロがグループに参加しなかったのか? 少なくてもこのアルバムを聴いて限りにおいては実力的にはマイク・ポーカロで何の不自由もないわけですから......。

(1)Look At Me
 いきなりパワフルなボーカルに思わずグラり、ティーンエイジャーのリサ・ダルベロが思い切り歌い上げる......かなりハード・ポップな曲です。曲を作ったのも彼女自身なわけで、その才能には驚かされます。アルバムを全体を象徴するように非常に丁寧な仕上がりで、よく練り上げられております。ジェフのパンチのあるドラミングに惹かれます。
 
(2)(Don'T Want To) Stand In Your Way
 渋めのスロー・バラードでもダルベロの才能豊かな歌声を披露。ジェフは"One-Hand-16note"でプレイ。
 
(3) My Mind's Made Up
 一曲目の(1)Look At Me 同様リサ・ダルベロのパワフルなヴォーカルが聞き手にずっしりと伝わって来ます。右チャンネルから聞こえる軽やかなカッティング・ギターがスティーブ・ルカサーでオブリガートを入れているのがジェイ・グレイドンなのかな。ジェフはあたかも「曲をまとめるにはこうしないさい」と言わんばかりの素晴らしいグルーヴ、ダイナミクスを披露していると思います。アルバム一押しの曲です。
 
(4) Snow White
 この人達がハードロックを演るとこんな感じになるのかな〜と、思いたくなる曲。ジェフのスネアーの音がこの手の曲にしては非常に軽くしてあります。その場のシチュエーションによって、もろもろのことを変えていくというジェフの姿勢の現れ。これだけパンパンな感じにするにはスネアー自体を浅いものを使用しているのか、それともチューニングで変えているのか? 

(5) Touch Me
 ドラマ仕立てのスケール感のある曲に仕上げられており、このアルバムの聞かせ所でもあると思います。ジェフは前曲に引き続き浅いスネアーサウンドとなっております。
 
(6) Talk It Over
 非常に純和風的なアレンジに聞こえるのは私だけでしょうか? 邦楽のアルバムに出てきそうな曲です。
 
(7) Stay With Me
 ジェフの刻むザックリとした16分ビートが印象的なミディアム・テンポのラブソング。この16分がワンハンドなのかオルタネイティブなのか判断付きませんが、曲に大きなアクセントをもたらしてます。私のお勧めの一曲。

(8) Day Dream
 ルーファス・タイプのファンキーな曲です。彼女自身チャカ・カーンのファンであったらしいのですが、どことなくそれを彷彿させるようなところもあります。
 
(9) Milk & Honey
 どこかスティーリー・ダンを思わせるようなイントロを持つファンキー・ポップ。またまたリサ・ダルベロのパワフルなボーカルが炸裂。ジェフはいつもよりも多めのフィル・インを入れてます。
 
(10) Everything Money Can Buy
 本アルバム中この曲のみジェフは参加しておりません。レコーディング・スケジュールをジェフに合わせて作成されたということですが、ジェフが外れた理由に何か特別の問題があったのか? 単なるスケジュールの都合なのか。
 
 けっこう長い間このアルバムを探していたのですが、なかなか入手することが出来ず、こうしてCDリリースされたことでやっとこのアルバムが聞けました。が、皮肉なものであれほど探していたのに見つけられなかったというのに、このCDを購入後翌日行った某D店でアナログ盤、しかもサンプル盤が売っておりました。人生なんてこんなものでしょうか?
 このアルバムはデビッド・フォスターがプロデュース業を行い始めた初期の範疇に入る作品なんでしょうか。そういう観点から考えるとリサ・ダルベロ、デビッド・フォスター、TOTO......これらの人々がそれぞれ最高に野心というか、何にかに向かって動き出し、熱い思い持ちながらレコーディングに望んだ貴重なアルバムでもあると思うんですが。みんな凄く気合いが入っているように聞こえます。アルバム全体はかなり黒っぽい演奏をしているのにあんまり黒くなっていない、という不思議なアルバム。

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