home Jeff Mania
 JW特選アルバム徹底レビュー・シリーズ、今回は『TOTO / ターン・バック』です。このシリーズ、回数が進むにつれてレビューというよりも私の回想録になっているとお叱りの声が多々あるわけで(^_^;) 今回もその傾向が一段と強くて...それだけ私の思い入れ度数が高いというわけなのですが。しかし今回はJW初登場、Harrietさん(注1) を迎えまして大幅パワー・アップ! 各曲毎により楽曲的、器楽的にこのアルバムをレビューしていただきました。Harrietさんの巧妙な切り口も合わせてお楽しみください。更に特集頁の最後にはHarrietさんによる "Goodbye Elenore" の謎解きコラムも掲載しましたので、コチラも合わせてお楽しみくださいませ。


(注1)Harrietさん
サイト「Harriet's Music Cafe」を運営中です。
 1981年1月に発表されたTOTO通算3枚目となるオリジナル・アルバム(注2) 。全米チャートでは最高41位を記録。ロック色を強く意識して製作された本アルバムはそのコンセプトの通りに小細工は一切無し。『宇宙の騎士』、『ハイドラ』で多用したシンセサイザーによるオーケストレーションは陰を潜め、代わりにギターや生ピアノを全面に打ち出した非常にストレートなサウンドに仕上がっています。そういう意味でこのサウンド・キャラクターはTOTOのキャリアの中でも異質な範疇になるのでしょうか? でもこのバンドの場合は全体を眺めてみても異質があり過ぎるからこういう言い回しはおかしいのかな。  で、ぶっちゃけ、この頃のTOTOを思うと、どうにもこうにも冷静に語れない私がいるわけで(爆) ホント、これがリリースされた時はとち狂ったように聞きまくっていましたし、学校に行っては友人・知人に宣伝して回ったり、もうオマケで付いてきたポスター(注3) を部屋の壁に貼るわで、TOTO自体が私にとっては立派なアイドル・バンドなのでした。多分一番リアル・タイムでTOTOというバンドに熱を入れてた時期だと思いますし、私の熱病の対象がスティーブ・ルカサーからジェフへと切替わり始めた頃だとも思えます。

 そうなのです、ジェフへの興味は以前よりありましたが、決定打となったのはやはりアルバムに付随した "Goodbye Elenore"、"Live For Today" のプロモーション・ビデオを見たからであることは言うまでもありません。勿論それを見たからといってドラムのテクニカルなことなど理解できるわけもなかったわけですが、やはり映像の力とは凄いもので、あれによって私はジェフ・ポーカロというドラマーの "強烈な印象" を植え付けられてしまったのです。まっ、単に一人のミーハー・ファンが誕生したってことだと思っといてください(^^;
 そして "Goodbye Elenore" のパフォーマンスが凄いのは凄いわけですが、もっともっと私がぶっ飛んでしまったのが実は "Live For Today" でのジェフのプレイだったのです。正直、曲としてはどうかな? という微妙なモノだと思うのですが、なんてことのないこの曲にあれだけのハイ・テンションというか、濃〜い演奏をしているところを見せつけられてしまったことがハートにグッと来ちゃったんですね、というかツボにはまりました。プロモを見たことのある方ならお分かりいただけると思いますが。他のメンバーは割とクールに演奏をしているわけですが、ジェフはといえば見ているだけで吸い寄せられるようなパワー感とでも言ったらいいのかしら。そういうオーラを感じちゃったわけですよ。
(注2)TOTO通算3枚目となるオリジナル・アルバム
TOTO / Turn Back
(注3)オマケで付いてきたポスター
 レコードに封入されていたミニ・ポスターと同様の写真で構成されたものでした。それが正規の販促品か、もしくは私がレコードを購入した店の独自の企画品だったかは分りません。テキストを書くにあたり押入れの中を探してみたんですが、流石に見つけることはできませんでした...(泣)
 それと "Live For Today" がシンプルな曲であったことも、非常に身近というか、自分の環境に置き換えることができたってのもポイントだったと思います。この頃、既にバンドを組んでポロリとギターを弾いてまして(注4)、うちのドラマーにもあんな風に叩いて欲しいなぁ〜と思ったわけですよ。今思うとそれはとんでもなく高度な要求だったわけですが。でもあの頃はちょっと背伸びをすればジェフにみたいにプレイできるよって思えたんですよね(^_^; イカン・イカンまた回想録になりつつあります...。

 で、サウンド同様に "ど" シンプルにデザインされたアルバム・ジャケットもいいですよね。真っ白なキャンバス地に太筆で書きなぐったようなロゴ体。そして裏面、ライナーノーツはそれに反するかのように極細の明朝フォントで文字を統一。この対比感もたまらなく好きでした。な〜んてことに反応するのは私だけか(爆) それとジャケットの表面には "Turn Back" って文字は表記されていないんですよね。これをデザインしたのはジェフだと思っていたのですが、よく調べてみるとジャケットの隅にひっそりと "Cover Design:Tony Lane." の文字が! この方はアート・ディクターの巨匠だそうです。結構お金が掛かってるんですね。
(注4)ポロリとギターを弾いてまして
 ほんとうにつま弾く程度ですよ
戻る