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Music: David Foster, Jay Graydon, Stephen Kipner
Lead Vocal: Jay Graydon
Guitar: Jay Graydon
Keyboards: David Foster
Bass: David Hungate
Drums: Jeff Porcaro
Backing Vocals: Tommy Funderburk

 歌詞的にはあんまり共鳴出来ないんだけど、何故かのめり込んでしまえる曲。ピアノで刻むさくっとしたビートとジェフのグルーヴ感が絶妙にマッチング。前曲でのプレイとは異なり、歌詞のハラハラ・ドキドキ感を具現したかのようなノリに聞こえて来るから不思議です、またまた感動のプレイ。

 と、言いたかったわけですが、その時「待ったぁ〜」の叫び声が! どういうわけかマイク・ベアード氏、「この曲を叩いたのは自分である」と主張したわけですが、どう聞いてもそう聞こえないんですよね〜 "Stranded" は百歩譲るにしても、これは譲れないなぁ。ジェイ・グレイドンも以前からこれはジェフと話してますし、喧々諤々の今回のインタビューでも "It's Jeff" で片付けちゃってるじゃないですか。どう聞いてもこれはジェフっしょ。逆にマイク・ベアードがこういう風に叩けるのなら、彼に対する見方を変えないとならないです〜 私的にはベアードに対してはもの凄い偏見を持ってますので。でもこの人のイメージってやっぱり、先のアルバムでのプレイなんですよね。こちらも先のジェイ・グレイドンのサイトで調べてみると Miguel Bos という人も "Cryin' All Night" を録音してるじゃないですか、ベアードはそっちでプレイしたのとちゃうの?

 いずれにしてもベアードがこれを自分でプレイしていると証言するには、何んらかの理由があるんだろうし、もしかしたら実際にプレイをしたのかもしれませんが。本来プレイしているとされているお方も既にこの世を去ってしまっているわけですし、う〜ん、こういうのってほんとに困っちゃいますね。果たしてこの論争はどちらが正しいのか? ただ上記でも書きましたが、レコーディング直後に行われたグレ・フォスのインタビューで、既に "3曲がベアードで、残りがジェフ" と語っていることから、全10曲中、ジェフが7曲、マイク・ベアードが3曲という配分に間違いはないと思うんですよね。そう考えると、じゃあ収録曲の中でジェフらしくないのはどれなのかとなれば、やっぱり "It Will Be Alright"、"Leave Me Alone"、"Sweet Body" となるのが順当でしょ。となれば、必然的にこの曲でのプレイヤーはジェフ様。ん、これじゃ短絡過ぎ? じゃもうちょっと考えてみるかにゃ。

 んじゃ、根本的にこの二人の違い何よ? ってことになると思うんですが ... マイク・ベアードの方が上手い! というか、素直なプレイだと思います。それと比較するとこの頃のジェフ様のタイム感はと言いますと、ジェフの体内ビートに準じてプレイしているようなので、ある意味、ぶれてるところや、もたり気味のところやらがちらほらと(^_^; これって本人が意識しているのか、無意識なのか、それともこうしか出来ないのかは想像が出来ませんが、必ずしもカチッとしたプレイというよりも、本能のプレイとでも言えるのかな。テクニック的には両者に開きはないと思うんですがどうでしょうか? そういう意味で考えると "Stranded" とは違い割とはっきりと足跡を残してくれてると思えます。

 まず基本的な曲のグルーヴはジェフのものであると言えるでしょうし、各サビに入る前の "see you again〜" の前で決めるジェフのシグネチャー・フレーズとも言える "どど・タン" は完全にジェフのノリで、"Stranded"でやってるのとは全く違うでしょ。
 それとか1分43秒辺りから入るタムを流すフレーズですが、この入りから終わりに掛けて譜割がばらけて行く感じというか、最後が跳ねていくフィールはどう聞いてもジェフでしょう! 更に3分10秒からボーカルとピアノだけになり、そこから再びドラムがインしてくるあたりのリズムの揺れ具合はジェフらしさが良〜く出ていると思います。この微妙な揺れ具合が何とも言えない味だと思うわけで。他のベアードが叩いたと思われる曲と比較すると、この雰囲気のまったり感といいますか、深い味わいを楽曲から引き出しているのが正にジェフだと思うんです。ほんとドラムを叩けない私がこんなことを想像で書いてしまうと、ますます信憑性がなくなる気もしますが(笑)

 と、いろいろと理屈を捻りまわして来ましたが、でも素直にパッとこのノリを普通に聞けば、やっぱり私にはジェフが叩いているようにしか聞こえません! ということで一件落着〜 でいいでしょうか(笑) みんなもそう思うよね。とは、言えやっぱりマイク・ベアードでしたって" ことになったら、ジェフ・マニアの面目まる潰れですが(泣)

 それと本日のドラムのトリビア発見。イントロでは、ハイハットを踏んでる音が聞こえませんが (ミックスで消されている)、セカンド・バースに入る前の同演奏部分ではしっかりハイハットの音を聞き取れますね。今頃こんなこと気が付いてスイマセン。結構この曲のドラムって生々しい音で聞こえて来ますよね。

 さてかなり誰がドラムを叩いたのか? ということに行数を重ねてしまいましたが、ジェイ・グレイドンが貴重なコメントをしているので紹介しておきます。
 「ちょうどブレイクにするところで3台のテープ・マシーンを使ってフェイジング・トリックをやった」、ということらしいのですが、これは3台のテープを同時、もしくは微妙にずらして再生することで、サウンドの揺れが生じるのを利用したってことなんでしょうか? そして、よく分からないコメントが、
 「トンネリング・エフェクト (?) に通してそのままにして、シュッと聴こえる所でまたもとに戻す」。これはどういう処理なのか、そしてどの部分でのことを指しているのかも皆目分かりませぬ。更に極め付けはあの究極のハーモニー・パートにも秘密が隠されていました。
 「聴いたらきっと頭がおかしくなるだろうね。"Cryin' All Night" でのヴォーカルは出来上がるまで6ヶ月も掛かったんだ。2コーラス目の "He called to tell you that you were only a rehearsal" っていう所に来たとたんどうしても歌いたくなくなってしまってね(おいおい)。だいたい僕はヴォーカルをやるのがすごく苦痛でね。完全主義者なものだから何時間も掛かってしまうんだ。
 で、何をやったかというと、ヴォーカルの一部分に細工をした。1コーラス目の最後の "He called to tell you that you were only a rehearsal" まできたら、それを全部他のトラックにもコピーして、テープに印をつけ、長さを測り、2コーラス目にきたら2つの機械を同時に動かす。で、それをミックスする。時間が合わなくなったら、スタートを測りなおしてもう一度やり直す。もしバンドのテンポが少しでも違ってきてうまくいかなかったらそのセクションでやめて、次のセクションからまた始めて、以下同様のことをやった。だからどこをそうやったんだか全然解らないと思うよ」。

 えぇ、えぇ、全然分かりませんよ(笑) ほんとに気が遠くなるような作業の積み重ねが、今私達が聞いている完成したトラックなんですね。でも素人が考えると、普通に納得するまで歌ちゃった方が早いと思いますが、やはりご本人にしてみれば、そうは行かないんでしょうね。完璧と思えるのテイクはそうそうは録音出来ないってわけなんすか。

 しかし、こういう風に物事に細かい芸風のジェイ・グレイドンがジェフだと言ってるわけですから、やっぱり間違いなんじゃないのかなぁ〜 そもそもベイシック・トラックでスティーブ・ルカサーがギターを弾いている2曲でドラムを叩いてるのがベアードであることを考慮すれば、それらの2曲と、"It Will Be Alright" は1日で録音を済ませてしまったと考え... 朝の9時からスタジオ入りすれば出来なくは無い(笑) だからベアードを拘束したのは1日で、その日は3曲のベイシック・トラックを録音したことでしょう!...おいおい、本当かよ。素人の妄想は恐ろしい(笑)

 しっかし、怒濤キーボード群が渦を巻いているわけですが、オート・アルペジオは入ってるわ、カラフルなシンセ・サウンドが入ってるわ、揺れるエフェクトが鳴り響くわで、聞けば聞く程に新しい発見がありますね。それと、グレイドンのChoirフレーズも冴えに冴えてまくってます。イントロからカッコいいんフレーズの連発っす。ミドルの "This Love is just an imitation〜" の展開もお見事!

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