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 さて、ここからが私の考察になります。手持ちの'78年2月、'78年12月、'79年12月、'80年7月、'81年12月のカタログですが、上記でも割愛しましたが、大まかに分けると、'78年2月と、'78年12月〜'79年12月〜'80年7月と'、81年12月の三分割にすることができると思います。
 まず、カタログの大きさですが'78年2月はA4の幅広?(サイズ表現が分かりません)。以降'78年12月〜'81年12月はB4サイズ。
 内容は、'78年2月はさほどドラムの解説もなく、サラッと機種の特徴を説明してあり、システムアップの方法がパーツとともに紹介されてるぐらいで、ドラム産業、まだまだこれからってとこですかね…
 '78年12月から、B4サイズになり、最高峰YD-9000Rが追加発表、ヤマハのドラム本気モード!(笑)
 '78年2月〜'80年7月までは、ドラムやスタンド類はモデルも価格も同じ。スティックやシンバル等々は、多少価格やラインナップも変わっているものあります。
 '81年12月からはドラムの品番が変わり、バッジのデザインも変わり、カラー・フィニッシュの変更、スタンド類の追加機種もありで、全般に価格の改定がなされ、全体的な見直しを敢行しての新たな幕開けって感じです。

 それでは管理人さんからの問い合わせがあったジェフの使用したヤマハのセットを確定する要素を探してみましょう。


< 検証1 バッジ >

 形は、'78年2月〜'80年7月までは、上部が角ばってて下部が丸いタイプみたいですね。'81年12月では、上部・下部ともに丸いタイプに変更されているようです。プレート自体は、'78年2月〜'80年7月のものは、'81年12月以降のものより少し厚い感じがします…'81年12月以降は、若干薄い感じのプレート? シールみたいかなぁ…? ですが、形は、照明具合や撮影場所等々、写り方がまちまちなので、私には判別できません…
(注1) ジェフのキットと同じように見える気もしますが…
 ジェフと同じソリッド・ブラックのキットを使っていたスティーヴ・ガッドの写真が'78年12月〜'80年7月までのカタログごとに、それぞれ異なる写真が掲載されてるのですが、それを見るとバッジ…上部角ばり、下部丸い…の写り方が、ジェフのキットと同じように見える気もしますが…(注1)
 色合いは、'78年2月〜'80年7月のYD-9000は、シルバーみたいな白っぽい感じです。
 '78年12月からYD-9000Rが新たにラインナップ! 当然?!(笑) 最高機種YD-9000Rのバッジは違います。メロー・イエローのYD-9000R表紙のカタログのバッジ、上部が角ばり、下部が丸く、色もブラス板みたいな金色っぽい感じ。カタログ表紙では艶がないように写ってますが、カタログ中の写真ではピカピカな感じで写っています。
 '81年12月からは、色合いは銅板よりもう少し赤っぽい様な気もしますが、これも、写り方もありますし判断しづらい…でも、どちらかと言えばジェフの使用しているヤマハのバッジは '81年12月以前のブラス系金色に近い感じです。


< 検証2 バス・ドラムの木リム >

 '78年2月では、YD-9000シリーズはナチュラル塗装の木リム(注2)、まだYD-9000Rはありません。
'78年12月〜'80年7月までは、YD-9000は同じ、木リム・ナチュラル塗装、YD-9000Rはシリーズに追加された'78年12月以降、シェルに合わせた同色塗装です(注3)

(注2) YD-9000シリーズはナチュラル塗装の木リム (注3) シェルに合わせた同色塗装です


< 検証3 タム・ホルダー >

 '78年2月〜'80年7月までは、タム・ホルダーの角度を決めて締め上げる、上部ネジが蝶ネジではなく、円柱の棒(?) みたいですね(注4)。これは、"グッドバイ・エリノア"のPVでも確認できますね!

(注4) '78年2月〜'80年7月までは、タム・ホルダーの角度を決めて締め上げる、上部ネジが蝶ネジではなく、円柱の棒


< 検証4 ハイハット・スタンド >

 '78年2月〜'80年7月までは、大きな変更なく、価格も同じ。唯一、'78年2月から'78年12月で変更があります。それはハイハット・クラッチ(ハイハット・シンバルの上側を挟んで固定する部品)です。私も、ヤマハのハイハット・クラッチのナットは白いプラスチックだったと記憶しています。'78年2月のハイハット・クラッチは一般的な金属(アルミか鉄かわかりませんが…)です(注5)。"グッドバイ・エレノア"と"リブ・フォー・トゥデイ"のPV撮影する様子を捉えた例のビデオで、曲と曲の間で、ジェフが、リズム・マシンとスティーヴ・ポーカロと遊んでるシーンありますが(注6)、そこで大映しになるジェフとハイハット・クラッチ、このハイハット・スタンドがヤマハであるならば、'78年2月掲載のハイハット・クラッチだと思われます。

(注5) '78年2月のハイハット・クラッチは一般的な金属です


< 検証5 スネア・ドラム>

(注6) ジェフが、リズム・マシンとスティーヴ・ポーカロと遊んでるシーンありますが


 スネア・ドラムだけ、YD-9000の上に上位機種のYD-000シリーズが存在しています。スネアは、品番末尾のMがメタル胴、Aが木胴。9000と000番の違いはストレイナーの違いです。"グッドバイ・エレノア"のPVに見られる7×14インチはYD-000にはないし、メタルにも7×14はないので、ジェフが使用したモデルは木胴のYD-9000かYD-9000Rのいずれかのはず。
 ですが、上記の曲間のお遊びシーンで、ハイハット・クラッチだけでなくスネアも見ると、ちょっと分かりにくいですが、私には、YD-7000のストレイナー(固定側)が装着されてるように見える気がします(注6)これはTOTOの'82年の来日公演パンフのツアー日程が記載された横、ヤマハのキット写真でも確認できます(注7)。ですが、反対側(ドラム後方)からスネアが映ると、YD-9000のストレイナー(ON/OFFスイッチ側)に見えるし…? どうも、納得いかないスネア(注8)…(苦笑)
(注8) どうも、納得いかないスネア
YD-9000仕様のストレイナー YD-7000仕様のストレイナー


< 検証6 バスドラ・ストッパー(脚)>

(注6) YD-7000のストレイナー(固定側)が装着されてるように見える気がします
(注7) ヤマハのキット写真でも確認できます
 '78年2月〜'80年7月まで方式は同じですが、'81年12月からは先端ゴムにカバー風の部品が付いてますね(注9)。これは、上記PVで気付いたのではなく、カタログ上で気が付きましたが、テキスト冒頭の記述(フロントヘッド)の為、確か'82年来日公演パンフにはヤマハでのジェフ写真が掲載されてたように思い、確認して見たところ、バスドラ・ストッパーも写ってました! '78年2月〜'80年7月まで掲載のカバーなしストッパーでした(注10)
(注9) '78年2月〜'80年7月まで方式は同じですが、'81年12月からは先端ゴムにカバー風の部品が付いてますね
YD-9000R仕様のストッパー YD-9000RG仕様のストッパー


< 検証7 バスドラ・フロントヘッド>

(注10) '78年2月〜'80年7月まで掲載のカバーなしストッパーでした


(注11) 良く見ると「YAMAHA」の文字の前に音叉3本組み合わせたロゴ・マークが無いですねぇ
 「YAMAHA」のロゴなんですが、'78年2月のみ、現在ではビンテージ・ロゴといわれてる、小さめのロゴです。'78年12月以降は大文字に。TOTOの'82年来日公演パンフでは「大文字のYAMAHA!」。あっ、ですが、良く見ると「YAMAHA」の文字の前に音叉3本組み合わせたロゴ・マークが無いですねぇ(注11)。ということは、早合点でした! 純正ヘッドでなく作成ヘッドと思われますので、「YAMAHA」ロゴは判断材料にならず・・・(苦笑)


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