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ロス・ガーフィールドの追想録

ジェフは人に接するのと同様にドラムに接した。


 スタジオでのジェフはいつも構成の違うドラム・セットを使いたがった。その為に私は彼のパールのセットをかなり頻繁に調整をしたのだが、彼は度々グレッチで演奏することもあり私のドラム・セットは頻繁に彼に貸し出された。

「ジェフ、君は自分用に一つグレッチのセットをオーダーした方がいいよ。その方が安く済むだろうに」とアドバイスすると、彼は素直に私の意見に従ったものだ。そうジェフはパールと契約していたわけだが、彼が気に入ったサウンドのドラムを買い、そしてどんなドラムでも素晴らしい演奏することが出来た。ジェフはとても繊細でマニアックな人間であり、人に接するのと同様にドラムに接した。

 ある時パールは私に生産ラインに乗ってないアカスティヤージュ製のシェル (*注2) を送ってきた。私はそれらの角を削り直してから組み立て、自分で穴を開けて全ての部品を取り付けられるように仕上げたりもした。

 ジェフは可能な限りの大きく重たい音を求めた。彼と組んで仕事を始めてから間もなく彼はスタジオ用に10、12、13、14のドラムを選んだ。ヘッドはトップにレモのアンバサダー・コーティッドを貼り、ボトムには同じくアンバサダーのクリアを貼った (ライブでは上下ともアンバサダー・クリアを使用していたが)。彼は音の調子を押さえるのにも反対しなかった。以前はガファ・テープ(*注3) にティッシュ付着させていたが、ケーブルを強く縛るために使う粘着布を知ってからはに全てにそれを使った。そしてそれがアタックとジェフを区切ることになった。彼の全ては調和の下にコントロールされ、多くのアタックを好んだ。
 ある時私は彼に私のテクニックの一つを見せることにした。それはヘッドのふちにガファ・テープを巻きつけるという方法で、そうすることでヘッドの反響なしにハーモニーだけを出すことが出来るものだ。

 彼はバス・ドラムの中には古くなったをクッションを入れていた。ヘッドはレモ・アンバサダー・クリアを使用していたが、後にパワー・ストローク3・クリアに変更した。そうすることで堅く閉まったバス・ドラムの音と好みのサウンドを作り出した。


*注2: フランス語では "Fut"
樽状のもの、例えばドラム缶や魔法瓶 (?) 等にも Futs という語が使われているみたいです。

*注3: ガファ・テープ
"Gaff Tape"、"Gaffer Tape" と呼ばれているもので、欧米では普通に販売されているようです。ちなみにこんなのです。


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