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管理人さんに見せてもらった大きな写真で細部が分かった。
しかし、それは「アナタノどらむハ、チガイマスヨ」と言われているようであった。(注1)
写真は紛れもない事実。
異なる細部を確認するたび、私は新たな旅路へと向かうことになる…

その日、仕事中だったにもかかわらず、某楽器店に吸い寄せられるように入店する私。
何か欲しい訳ではなかった、何か見たい訳でもなかった。
「私に逢いに来て!」
今となってはそう呼ばれたような気がしてならない。
アテも無く店内をウロウロと彷徨っていても全くの上の空。
ところが、目に留まったものがあった!
スネア・ドラムコーナーに佇む黒い1台、「SD970R」だ。

見慣れたカタチのそのスネアには、"私の9000Rのタムと同じ色のバッヂが付いているではありませんか!"
「ひょっとしたらジェフのスネアはこちらの年代なのかもしれない!」
私はそのスネアを手に取ってバッヂをマジマジと見た。
"SD970R"と刻印されている。
当たり前だ、誰がどう見てもこれはSD970Rだ。
しかし、くるっとストレイナーの反対側を見て驚いた、
ストレイナーのバットエンドが"アレ"なのだ!!
しかも、改造の跡も無く!!

かなり興奮していたが、いかにも冷静さを装い、さらっと店員に尋ねてみる。
T:「このスネアは何年製ですか?」
店員:「詳細は分かりませんが、恐らく'80年代かと…」
T:「(そんな事は知ってるわ!)入手元はご存知ですか?」
店員:「ん〜、ちょっとそれは分かりません。」
T:「(だよね。)試奏してみてもいいですか?」
店員:「どうぞどうぞ(笑)」

正直、音がどうとかはどうでもよかった。
試奏したかった訳ではない。
試奏室でジックリ眺めたかったのだ!

ソリッド・ブラックの塗装も、ほんのりひび割れていて、ヴィンテージ感を醸し出している。
その割には金属パーツはキレイだった。
とても30年前の物とは思えない。
さすがYAMAHA。
鍍金の技術も素晴らしい! ビバ、Made in Japan!
そして、
「うおー!、コレはマジか!ストレイナーのバットエンドがー!」
これこそジェフの仕様。
そしてその謎のスネアは私に語りかけるのであった。
「私を連れてって!」と。

しかし私はまだ仕事中。
スネアを抱えながら仕事をするわけにはいかない。
「スマン、俺はまだ仕事中なのだ。君を連れてはいけない…」

あ、送ってもらおう。そうしよう。
「スイマセ〜ン、これくださ〜い!」

…そう、それがこのSD970R謎仕様、だ。

(注1) 前回のレポートも合わせてお読みください
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