homeWorld Tour 1973 - 1992
TOTO 1980 3 12 Tokyo Japan
editor Jeff's World
更新日 :
2003.06.05


 この日も (1)Prelude(2)Hydra の流れでスタート、相変わらず飛ばしまくるジェフのドラミングに圧倒されます。全体の雰囲気は、5日の大阪厚生年金会館よりは派手めの演奏、13日の渋谷公会堂よりは荒れめの演奏かなと。この "Hydra" ではいささか暴力的とも感じられる程です。幸いにもこの日のステージは何んと・何んとテレビ番組で放送されたので、現在でもその貴重な映像を観ることが出来ます。但し残念ながら番組中ではジェフの表情をなかなか捉えてくれないので、彼の表情をつぶさに見ることが出来ません。しかしチラリ、チラリと映るジェフは、この曲を演奏している時点で既に何かに摂り付かれたような表情で演奏しており、鬼気迫るものがあります。
 で、このやや暴力的な "Hydra" の演奏に続いて本来なら (3) St.George And The Dragon へと続くわけですが、何故か同テレビ番組ではあえなく "I'll Supply The Love" に突入してしまうのです。この日のコンプリートな音源を聞いてみますと、何故 "St.George And The Dragon" が番組の選曲から洩れてしまったのかのヒントがひとつ明らかになります。皆さんもうご存知とは思いますが、楽曲のミドルの部分にありますスティーブ・ルカサーのギター・ソロにおいて明らかに誰かが演奏をとちっていました(^^; 犯人探しはしたくはないのですが、よ〜く聞いてみるとですね、どうやらデビット・ペイチがその人ではないでしょうか(笑) どうでしょ。まぁ勿論この理由だけでこの曲が選曲から外れたかどうかは分かりませんが。いずれにしてもこの2曲の流れをぜひ動く映像で見たかったものです、ハイ。

 続く (4) Mama も実にパワフルに演奏されておりますね。しかし、この曲が今日でも映像で見られるなんて本当に奇跡と言えますね〜 そしてライブではお馴染みの (5) Child's Anthem(6) I'll Supply The Love、これまたレアな (7) Angela(8) 99(9) Tale Of A Man と続きます。(10) Georgy Porgy の演奏に入る前のMCではペイチが何やら「フィルム撮影と、ライブ・アルバム用の録音をしている」といった感じのメッセージを吐き出しているように聞こえて来るのですが、如何せん英語なのものですから、ちゃんと意味を聞き取ることが出来ません (^^;

 (11) Rockmaker 演奏に入る前のジェフのカウント出しは2小節ですね、ちなみに13日は1小節でしたが、こういうのは気分的なものなんでしょうか。「カチ、カチ、カっか、カっか、カっか、どど・タン」だもんなぁ〜 いやこのカウント出しだけでも痺れてしまします(^^; ちなみにジェフの「どど・タン」に合わせるように、ルカサーがギター「グゥイ〜ん」って唸らせてますね。カッチョいいです (^^;

 そんなこんなで恒例の (12) Keyboard Solo 〜 Guitar Solo へ突入して行きます。ペイチ、スティーヴ・ポーカロ、ルカサーによる三つ巴のソロ合戦が始まるわけですが、正直、10分以上にも渡って延々とこれを演られてしまうとちょっと個人的にはしんどいかな〜と。「後半はもういいよ〜」って気分になってしまうのは私だけでしょうか? ルカサーは明らかにバン・ヘイレンの "Eruption" を意識したようはフレーズを連発。このお兄さんもやっぱり一人のギターキッズなんだなぁ〜と、改めて確認させられました。

これが噂の Totar?
 ちなみにこの日本公演時、ペイチは "Totar" なる「超キーボード秘密兵器」(写真1) を持参して来たわけですが、このキーボード・ソロ時に持ち出して弾いたのでしょうか? この楽器はデビット・ペイチの大の秘蔵っ子だったらしく、来日時のインタビューではしきりにその素晴らしさを得々と語っており、「自分がこれを最初に開発したんだ」ということを強調していました。

 (13) Girl Goodbye ルカサーのギター・ソロ時の音が変ですね。ペンペン・サウンドは、まるでディストーションが掛かっていないかのような。機材トラブル? それともペダルの踏み間違い? (14) Hold The Line どうでもいいことかもしれませんがジェフがカウント出そうとするとボビー・キンボールのMCが被ってしまい、やり直しに(^^; (15) White Sisiter になるとかなり白熱した演奏になりつつありまして、もうこうなって来るとほとんど無茶苦茶な状態ですね〜(笑) 良い意味でノリノリって感じです。そしてここで何気にデヴィッド・ハンゲイトの素晴らしさを再確認させて頂きました。"White Sisiter" では普通に8ビートを刻んでいるだけかのようなのですが、ライブでのプレイをこうして真面目に聞いてみるとノリの出した方が凄いんですね。これだけのビート感をこちらに伝えるのってそう簡単なことではないと思いますが。伸びのあるというか、艶のあるビートだと思います。何故ハンゲイトとジェフとの相性がここまで良いのかが分かる一端だと思いました。うまく表現出来ないのですが、こう "表" は当たり前ですが、ビートの "裏" の感じ方がジェフとハンゲイトに近いものがあると言いましょうか、そこが綺麗というか、かっこ良く奏でることが出来るからこそ、理想のビート感が生まれてきてるような気がします。
 この "White Sister" の2度目のギター・ソロではジェフの爆発ぶりが伺え、ビシビシ入れまくるフィルインは惚れまくるプレイであります。そして、そしてエンディング・ロール部分では、出たぁ〜「バスドラ、タム・タム六連攻撃!」なのでした。ふ〜 聞いてるこちらも汗だくの状態です。

 当サイトにいらしゃっているジェフ・マニアな皆さんなら殆んどの方がこの映像を一度ならずとも見ていると思いますが、バンドが一丸とまるキッズ・バンドのようになってはしゃいでいるのが印象的です。ほんとうに音楽を楽しんでいるのが窺い知れます。

何かを訴えるジェフ
 アンコールの一曲目の (16) Runaway の前にボビー・キンボールによるメンバー紹介。スティーヴ・スティーブ・ポーカロ、スティーブ・ルカサー、キース・ランドリー、デヴィッド・ハンゲイト、ジェフ・ポーカロ . . . ジェフは自分が紹介されるとドラムの台座上で自分を指しながら何かを叫んでます。さしずめ「ナンバー1」でしょうか? で、お次はデビッド・ペイチ。でもって、「Mr.ジェイミーサン」 . . . んん、誰それ? これってマイクのセッティングを直しに出てきたツアー・スタッフのポール・ジェイミーサンなのでした(^^;
 で、ペイチ君は見事にボビーの紹介をすっ飛ばして「Ok Tokyo, We're gonna have a party !〜」などと進行を先に進めようとするわけですが(笑) 「その事に」やっと気が付いたのか、「Oh?」だって . . . あぁ〜たねぇ(^^; 冷たい人ね〜(笑) ボビーの醒めた目が怖いわ〜(笑) 実はこの二人には因縁が前からありまして '79年のTOTOのアゴラでのライブでも冷たかったよな〜 (注2) って、これは冗談ですよ(笑)

 で、この部分をもう一度プレイバックしてみますと、

 (1) ボビーによるペイチの紹介
 (2) ジェイミーサンがセッティングに登場し、紹介を受ける
 (3) ペイチが受け狙いなのか? 不動のポーズを取ってみせる
 (4) ペイチがボビーの紹介をすっ飛ばして、進行を先に進めようとする
 
 となるわけですが、他の公演日から推察するに、本来なら(1)のペイチの紹介の後で、ルカサーがボビーの紹介をするべきものだったと思われるのですが、もたもたしているうちにペイチの方が先に進行を取ってしまったのが事の真相なのではないでしょうか? ジェフとルカサーが「何か忘れてるぞ〜」と言っているかのようなジェスチャーをしているようにも見えます。で、このような寸劇のあった後で(笑) やっと "Runaway" の演奏と相成りました、バンザーイ (爆)

 二度目のアンコール曲、(17) All Us Boys の前には、ジェット音風のサウンド・エフェクトが会場内を駆け巡り、観客を煽る一方で、その音に被さるように、ジェフがカウントを取る音が微かに聞き取れます。そして、またまたここでもジェフの「どど、タン」を聞くことが出来るわけですが、これって何度聞いてもイイものですね〜 飽きまへん。この曲でもまたまたメンバーのノリノリぶりが分かる、かなり砕けた演奏になっています。それと各ヴァースのサビの後で繰り返されるギター・フレーズの「ちゃらら〜、キュィ〜ん、、キュィ〜ん、ちゃらラ〜」って、いうところでのジェフのキック感。これもすっごいですね、その押し出し感と来たら、素晴らしいです! そして、そして、ドラムとコーラスだけになるになる部分「All us boys just want to play, All us boys won't run away〜」からブレイクするジェフのあの「どっ・タン・タカ・ドゥドゥ、タカ、どど、ドゥドゥ、タン」が炸裂ぅ〜 13日のテイクではちょっとよれ気味のように聞こえたのですが、この日は見事な切れでバシッと決まってます。痺れる〜

 再び、客席より大きくアンコールの声援が沸き起こりますが、あえなく場内の証明が点灯されてしまい、演奏終了の挨拶が空しく響き渡るのでした . . . 「これを持ちまして本日の公演は全て終了させていただきます。どなた様もお忘れもののございませんよう、お足元にお気をつけてお帰り下さい。ご来場のお客様にご案内を申し上げます。ただ今一階正面ロビーにおきまして、来日記念プログラムを一部800円にて販売しております〜」. . . 。

 上記でも書きましたが、この映像は皆さん既にご覧になっていると思いますが、もしまだ未聴の方がいらっしゃいましたら、 "YouTube" にて動画が丸ごとアップされておりますので、そちらをぜひご覧下さいませ。



Tokyo Koseinenkin Hall
_ Tokyo, Japan


March 12, 1980


TOTO :
Jeff Porcaro : drums
David Paich : vocal, Keboards
Steve Lukather : guitar, vocal
David Hungate : bass
Steve Porcaro : Keyboards
Bobby Kimball : vocal, keyboards

Support Member :
Keith Landry : backing vocal, guitar


1. Prelude
2. Hydra
3. St. Geroge & The Dragon
4. Mama
5. Child's Anthem
6. I'll Supply The Love
7. Angela
8. 99
9.Tale Of A Man
10. Georgy Porgy
11. Rockmaker
12. Keyboard Solo
13. Girl Goodbye
14. Hold The Line
15. White Sisiter
16. Runaway
17. All Us Boys

TOTO - Hydra
From a concert in Tokyo 1980
TOTO - I'll supply The Love
From a concert in Tokyo 1980
TOTO - 99
From a concert in Tokyo 1980
TOTO - Mama
From a concert in Tokyo 1980
TOTO - Tale Of A Man
From a concert in Tokyo 1980
TOTO - Georgy Porgy
From a concert in Tokyo 1980
TOTO - Hold The Line
From a concert in Tokyo 1980
TOTO - White Sister
From a concert in Tokyo 1980
TOTO - Member Introduction
From a concert in Tokyo 1980
TOTO - All Us Boys
From a concert in Tokyo 1980

『WorldTour』では更なるデータベースの拡充を図る為に、皆様からの投稿レポートを広く募集しております。新規の公演、又は既に掲載されているものと重複していても構いません。ご協力の程よろしくお願いします。

閉じる