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Alan Sorrenti
Sunset Time

Produced by: produced by Greg Mathieson and Alan Sorrenti except Where indicated by * which were produced by Jay Graydon and Alan Sorrenti
Label : CBO Records
Release : 1981
Records: RPL-8075

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SIDE A
1. I'M LEAVING IT UP TO YOU
(Sorrenti, Veitch, Mathieson)
Drums: Jeff Porcaro
Guitar: Steve Lukather

2. LIAR
(Sorrenti, Veitch, Mathieson)
Drums: Jeff Porcaro

3. MAKIN' IT*
(Graydon, Kipner) from『L.A. & N.Y.』
Drums: Jeff Porcaro

4. DANCING IN MY HEART*
(Sorrenti, Kipner) from『L.A. & N.Y.』
Drums: Jeff Porcaro
Guitar : Jay Graydon

5. ALL DAY IN LOVE*
(Sorrenti, Kipner) from『L.A. & N.Y.』
Drums: Jeff Porcaro


SIDE B
1. IF YOU NEED ME NOW
(Sorrenti, Carland) 『DINOTTE』
Drums: ?
Guitar : Jay Graydon

2. MAYBE I LOVE YOU
(Sorrenti, Veitch, Mathieson)
Drums: ?

3. BESIDE YOU*
(Sorrenti, Graydon, Kipner) from『L.A. & N.Y.』
Drums: Jeff Porcaro
Guitar : Jay Graydon

4. SUNSET TIME (Sorrenti)  『DINOTTE』
Drums: Jeff Porcaro


Guitar: Jay Graydon, Steve Lukather
Keyboards: David Foster
Bass: David Hungate

Recorded and Mixed at:Cherokee Recording Studios, Garden Rake Studio and Dawnbreaker Studios

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name Email Address date

Jeff's World

jeffs-world@pos.to

2000.07.01


 アラン・ソレンティ? 殆ど記憶の果てに追いやられておりました。リリースは1981年ということで私も当時このアルバムを購入して一度か二度聴いただけでそのままラックの隅へ......。何故このアルバムを今頃引っ張っり出して来たかと言いますと、最近エアプレイに関する資料をいろいろと漁っていたところジェイ・グレイドンのインタビューを発見。そこにこの“アラン・ソレンティ”の名前が飛び出して来まして、彼がベタ誉めしてるわけですよ。「あっ、そういえばこのアルバム持ってるは!」と思い、善は急げと今回レビューを書いてみた次第です。しかしどうもジェイ・グレイドン君の話ってのは音楽の話しもさることながらビジネスの話しをしたがりますな。で、アルバムの話しですが、アルバム・タイトルは『Sunset Time』となっていますが、どうやらこれは邦題のようでジャケットにはシンプルに『Alan Sorrenti』と印刷されているだけです。しかもレーベルにはしっかりAlan Sorrentiとタイトルが刷り込まれている有様。「ちゃんと仕事しろよ」って。ライナー・ノーツを書いている小倉エージさんによるとこのアルバムは過去に彼がリリースしたアルバム『L.A. & N.Y.』、『DINOTTE』などから英語で歌われている作品(この人はイタリア人のようです)をピック・アップし、さらに新曲を数曲混ぜ合わせた形のオムニバス盤としてリリースされたものだそうです。それからここが一番問題なのですが、本アルバムには各曲もしくはアルバムに対してもパーソネルが一切書かれておりません。この点も手抜き。唯一日本盤特有の“帯”に販売戦略上と思われますが大きく“ジェイ・グレイドン、スティーブ・ルカサー、デビッド・フォスター、デヴィッド・ハンゲイト”等の名前が表記はされています。しかしドラマーに関しては一人も名前が乗っていないため誰が実際に叩いているのか分からない状態。我らがバイブルであるリットーミュジーック刊「ドラム・ブラザー」にもアラン・ソレンティの名はリスト・アップされていないのです。前述のように本アルバムがオムニバス盤であるならば、そのオリジナルである『L.A. & N.Y.』、『DINOTTE』を探せばもっと詳しいことが判明するとは思いますが、残念ながら現状ではこれらのアルバムは入手困難。が、あえてJeff's Worldは独断と偏見でジェフが参加していると宣言しましょう! と、まぁ偉そうに書いておりますがアルバム・トップを飾る(A-1)I'M LEAVING IT UP TO YOUを聴いてしまえばこれがジェフのプレイであるのは明らかなんですよね。というかジェフ以外はあり得ないです。軽快なポップ・ロック風アレンジのこの曲はジェフの刻むリズム・ソロで始まり、気合いのおかずで曲に突入するのですが、はっきりいってこの曲自体のアレンジがダサイですね。アルバムの印象を作る一曲目から非常に印象悪いです。1980年代初頭という時代を考慮してもです。恐らくアレンジはグレッグ・マシソンかあたりがやったんでしょうが。ジェフのドラミングとは関係なく曲の仕上がりがつまらないです。アラン・ソレンティの優男風の声質でこうやって張り上げられてしまうと「勘弁して下さい」と言いたくなります。ベースはデヴィッド・ハンゲイトなんでしょうか。エンディングはフェイド・アウトして行きますが、かすかにリズムを刻むハイハット音がシンバルに切り替わっていくのが聞こえます。これもジェフお得意のパターン。(A-2)LIARこれも一聴してジェフと分かるワンハンドの16ビートでプレイしています。例によって要所々でオルタネイトの16をアクセントで加えています。曲はワンハンド16ということを想像すればどんな感じかお分かり頂けますでしょう。ジェフのプレイも素晴らしいです。(A-1)I'M LEAVING IT UP TO YOUよりは印象がずっといいです。この人はこういう感じのモロに AOR風のアレンジの方がしっくりすると思うんですが......。続いてシンセを使った(?)ホーン・アレンジを巧みに取り入れた(A-3)MAKIN' IT。これはジェイ・グレイドンによるプロデュースです。いかにも彼らしいアレンジ。録音の行われたと思われるGarden Rake Studioとはジェイ・グレイドン所有のスタジオのことです。私としてはこの曲がこのアルバムにおけるベスト・テイクだと思います。(A-4)DANCING IN MY HEART この曲はジェフが参加しているか結構迷ったのですが、結果◎としました。決め手はイントロでのバス・ドラムの突っ込み加減がジェフっぽいな〜と単純に閃いただけで確乎たる理由はないんですが......。(A-5)ALL DAY IN LOVE この曲は悩みましたがやっぱりジェフでしょうね。タムのフレーズもジェフらしいのが随所に入っていますし、ゆったりとしたビートはジェフ。ジェイ・グレイドンはお得意のギターのマルチトラック・ソロはしてません。流石にひつこいと思ったのか? B面トップの(B-1)IF YOU NEED ME NOWなんですが、何かこれは違う気がするんですけど、ドラムが。 どうでしょうかね......スネアの処理がなんとなく荒っぽい気がするんです。私にはちょっと判断付きませんです。リード・ギターは一聴してジェイ・グレイドン節を聴かせてくれています。ちょうどホール&オーツの“Wait For Me”のようなタイプの曲ですか。ピアノのフレーズが気持ちいいです。(B-2)MAYBE I LOVE YOU Jeff's Worldとしはコイツもジェフらしからぬような気がします。(B-3)BESIDE YOU ジェイ・グレイドンがエンディングではいかにも彼らしいギターソロを長めに弾いていますが、これはちょっといただけませんね。まとまりもないし、いいソロとは言えないんじゃないかな。そしてこの曲は再びジェフでしょう。素晴らしいグルーヴでリズムを刻んでおります。(B-4)SUNSET TIME (Sorrenti)はアルバム中で唯一アラン・ソレンティが単独で書いた曲になります。ジェフはワンハンド16。時々スネアを短くロールさせる例の技を入れてますね。こうしてじっくりと聴いているとやはり(B-2)MAYBE I LOVE YOUは違うような気がするんですよね。この曲ではこれぞジェフという味が出ています......バス・ドラムがベタってした所とか。これと比較してみると(B-2)MAYBE I LOVE YOUではその辺のジェフらしさが希薄なような気がしてしまうんです。
 グレッグ・マティソンとジェイ・グレイドンのコンビによるプロデュースって多いんでしょうか?、確かこの二人でシーナ・イーストンの『Telephone』も手掛けることになると思うんですが。あれはドラムはカルロス・ヴェガとマイク・ベアードでしたっけ?総じてジェイ・グレイドンの方がより個性的な味が出ているというか、ワンパターンというか......それが私は大好きですが。 
 私としてはアラン・ソレンティ自身の声質があまり好きではないので特にお勧めとは思いませんが、ジェイ・グレイドンのファンはマスト・アイテムでしょう。楽曲的に特に目を見張るものはないのですが、しかしジェフ・マニアとしてはオリジナルである『L.A. & N.Y.』、『DINOTTE』も是非聴いて聴いてみたいものです。CD化されないかな〜。

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